【Kazuノート】民法:肢別(家族法301~400)

Kazuのアガルートの司法書士試験講座2024における、民法の肢別問題集を解く際に何が分かっていれば解けるかを整理するためのページ

不動産登記法:肢別問題

総則:全353問
物権:全870問
債権:全515問
家族:全506問(←このページは、ここの301~400)

注:解き方などは、Kazuのやり方なので、理解が誤っている可能性が多分にある点、ご承知おきください。

各論(301~310)

No論点整理
301(相続)
Aの子B
→Bの子E、Eの子H
→BとH死亡後、E死亡
→Eの相続人は、CDとなるか
・ならない
→A
302(相続)
Aの子BCD
→Bの子E、Eの子H
→Dの子G
→ABEF死亡後、C死亡
→相続人は?
・D
→✖H
→兄弟姉妹は再代襲相続しない
303(相続)
Aの相続人、亡弟B
→亡弟Bの実子C
→CはBを代襲相続人になるか
・なる
304(相続)
被相続人に対する
・傷害致死の刑に処せられる、相続人となるか
・殺害予備として刑に処せられると、相続人となるか
・傷害致死:相続人となる
・殺害予備:相続人とならない
305(相続)
被相続人の殺害により刑に処せられた場合、相続人とならないが、配偶者はなるか
・配偶者はならない
306(相続)
同順位の相続人である兄の殺人未遂で刑に処せられた者
→兄から宥恕(ゆうじょ)の意思表示あり
→父の相続人となれるか
・なれない
→欠格者であることに変わりなし
307(相続)
被相続人が自己の兄により殺害されたことを知りながら告発しなかった
→相続人になれるか
・なれない
→例外は、配偶者又は直系血族
→兄は傍系血族、直系血族でない
308(相続)
遺言を破棄
→相続に関して不当な利益を得ることを目的としていない場合
→相続人となれるか
・なれる(判例)
309(相続)
相続欠格の効果
→一定の事由があれば当然発生
相続人の廃除
→家裁の審判によって生ずる
・そのとおり
310(理解できていない)(相続)
相続欠格:相続能力自体を否定
廃除:相続する資格のみ否定
・相続欠格・廃除ともに、相続権を失うにすぎない
Q:相続能力自体の否定って何がふくまれていて、資格のみの否定って何がふくまれていないんだ?(P.532)

各論(311~320)

No論点整理
311(相続)
相続欠格:家裁に取消しできない
廃除;家裁に取消し可
・その通り
312(相続)
相続欠格の対象:全推定相続人
廃除:遺留分を有する推定相続人
・その通り
313(相続)
推定相続人である兄弟姉妹の廃除は請求できない
・その通り
→廃除は、遺留分を有する推定相続人の廃除を家裁に請求(民892)
→遺留分:兄弟姉妹有していない
314(相続)
被相続人を虐待した者
→廃除されない限り、相続人となれる
・なれる
→家裁に請求しない限り、廃除されない(民892)
315(相続)
生前にされた廃除
→遺言により取消し可能か
・可能
→廃除判決は、いつでも取消し可(民894)
316(相続)
Bは所有者Aから土地を賃貸
→B死亡、C単独相続
→AからCに対して返還請求又は妨害排除請求可能か
・できない
→賃借権:相続対象
※賃貸人として、知っておくべき知識→相続されても契約はそのまま
317(相続)
A死亡、BCD相続
→遺産分割前にEに土地6,000万円で売却
→Bは、Eに2,000万円請求可能か
・可能
→共有資産の個人の持分額を請求可能
318(相続)
A死亡、法定相続人妻B、子CD
→相続財産:現金
→遺産分割待つことなく、B1/2、CD1/4ずつを取得するか
・取得しない
→現金は、遺産分割を待って相続人に帰属
→遺産分割までは、自己の相続分相当額の請求できない(判例)
319(相続)
共同相続人の一人が遺産の現金保有
→遺産分割前でも、自己の相続分の金銭の請求可能か
・不可
320(相続)
A所有建物Bに賃貸
→A死亡子Cが遺産分割により受遺
→CのみがA死亡時からの賃料請求権を取得するのか
→共同相続人Dは、得られないか
・得られる
→相続から遺産分割までは共有状態
→その間の賃料は請求可

各論(311~320)

No論点整理
321(相続)
共同相続人の一人が遺産分割により不動産を取得
→共同相続人は、相続開始から遺産分割までの不動産から生じた賃料債権の相続分を取得可能か
・可能(判例)
322(相続)
A、乙建物所有、子B同居
→A死亡、Aの子BCDが乙建物相続
→CD遺産分割前、Bは明渡請求可能か
・不可
→被相続人死亡時から遺産分割まで
→他の相続人貸主、同居の相続人借主の使用貸借契約成立(判例)
323(相続)
普通預金債権は、各相相続分に応じて分割された債権をそれぞれ取得することはない
→遺産分割の対象
・そのとおり、この文章のままおさえる(判例)
324(相続)
内縁の妻
→被相続人死亡後、被相続人と同居していた建物に居住
→建物所有権を取得した相続人に賃借権の主張可能か
・不可
→内縁の妻:賃借人ではないから
→相続人がいない場合、内縁の妻は居住用建物の賃借権を承継(借地借家36Ⅰ)
※該当ページ不明、内縁の妻の話どこかわからん
325(相続)
債権者D、債権2,000万円
→連帯債務者ABC
→A死亡、相続EF
→DはEに1,000万円を限度に請求可能か
・その通り
→連帯債務の共同相続
→分割された債務を承継したと考える
326(相続)
被相続人A
→CD間の継続取引によりDがCに負担すべき将来の債務を連帯保証
→責任の限度・保証期間の定めなし
→A死亡前にDの負担した債務
→唯一の相続人B
→Cに対する保証債務負うか
・負う
→特定している債務、承継
→連帯保証人死亡後に発生した債務負わない
327(相続)
被相続人A、不法行為によりCに精神的苦痛
→Cが慰謝料請求前に、A死亡
→Aの相続人B、Cに対する慰謝料の支払義務負うか
・負う
→損害賠償債務は金銭債務
→支払債務承継する
328(相続)
被相続人A、Cに不動産売買の仲介委託
→仲介完了前にA死亡
→C、仲介完了
→相続人B、Cに対する報酬支払義務負うか
・負わない
→委託、当事者の一方の死亡により終了(民653)
329(相続)
不法行為による死亡した被害者の慰謝料請求権が相続の対象となるか否か
→近親者に慰謝料請求権を認めた民711の存在理由がなくなる
→この考え方は、否定説による批判か
・肯定説への批判
→711条で規定されているのに、相続で慰謝料請求権が対象となるなら、711条いらなくない?
→となるので、肯定説に対する批判
330(相続)
不法行為により死亡した被害者の慰謝料請求権が相続対象となるか否か
→被害者が死の苦痛を感じたとしても、損害車掌請求権は苦数を感じた被害者の一身専属権とみるべき
→この考え方は否定説によるものか
・そのとおり

各論(311~320)

No論点整理
331(相続)
不法行為により死亡した被害者の慰謝料請求権が相続対象となるか否か
→被害者自身が死亡に対する精神的苦痛を理由とする慰謝料請求権を取得すると想定することが不自然
→この考え方は否定説によるものか
・肯定説への批判
→この説は、慰謝料請求権を取得すること自体を否定
→つまり、慰謝料請求権を取得することを前提とした上での批判
→肯定説の批判となる
332(相続)
不法行為により死亡した被害者の慰謝料請求権が相続対象となるか否か
→相続人間に生じる不均衡是正のため、近親者に慰謝料請求権を認めた民711を拡張解釈せざるを得ない
→この考え方は否定説に対する批判か
・その通り
→相続しないと否定すると、民711だけでは、相続人間に不均衡生じ、民711条を拡大解釈せざるを得なくなる
→否定を批判
333(相続)
不法行為により死亡した被害者の慰謝料請求権が相続対象となるか否か
→民法上、損害賠償請求権発生の時点で、その損害が財産上のものか、財産以上のものかで、別異の取り扱いしていない
→この考え方は肯定説によるものか
・その通り
334(相続)
被相続人Aが親族Cに対する扶養義務
→毎月一定額の生活費の支払い
→Aの死亡時以降の生活費、相続人Bは支払義務を負うか
・負わない
→扶養義務、一身専属権
335(相続)
相続財産を第三者が占有
→相続人の一人が、占有を承認
→もう一人は、明渡請求可能か
・できない
→共有者の片方がOKしている以上、もう片方のみだけでは請求不可
336(相続)
相続財産の借地権
→遺産分割時までの賃料債務
→遺産分割により借地権を取得した相続人が全額負担するのか
・しない
→共有状態の期間は、不可分債務
337(相続)
相続分の指定を受けた相続人
→法定相続分を下回る
→遺留分を侵害されない限り
→指定された割合に従った相続財産を取得するにとどまる
・その通り
338(相続)
遺留分に関する規定に違反する相続の指定
→有効か
・有効
→遺留分侵害額請求は、遺贈や贈与の効力は維持した上で、金銭支払義務を負わせるもの
339(相続)
他の相続人が相続を放棄
→相続分の指定を受けた相続人の質相続分に変更生じない
・その通り
→相続分の指定は割合を指定
→相続放棄があっても割合自体に変更はない
340(相続)
相続分の指定を受けた相続人
→指定割合に応じた相続債務を承継する
・その通り

各論(341~350)

No論点整理
341(相続)
Aが相続開始時に有した債務の債権者
→遺言による相続分指定があっても指定された相続分に応じた債務の承継を承認しない限り
→法定相続分に応じた権利行使可
・そのとおり
→債権者からしたら、法定相続割合以外、不明
342(相続)
AB間に子C、AはC認知後、婚姻
→子D出生
→AE間に子F
→相続人は?相続割合は?
・B:1/2、C:1/4、D:1/4
・Fは認知していないので、相続人とならない
343(相続)
AB間に子C、AはC認知後、婚姻
→子D出生
→AE間に子F、AがF認知
→Fの相続割合は?
・1/6
・全血と半血の話は、兄弟姉妹の話
→子供通し間は、平等
344(相続)
AB間に子C、AはC認知後、婚姻
→子D出生
→AE間に子F
→DにAの相続人となることができない事由あり
→Bの相続分に変化は?
・なし
→1/2
345(相続)
特別受益の有無or価額について、共同相続人間の協議が整わない
→家裁への請求可能か
・できない
→特別受益の存在で当然に相続分が修正されるものだから
346(相続)
生前贈与、相続開始の1年前に限られるか
・限られない
→相続分の前渡しとして評価されるものは含まれる
347(相続)
特別受益に関する事例問題
・共同相続人以外への遺贈
→みなし相続財産に含まれない(民903)
348(相続)
受遺者の行為による、受贈財産の価額の減少
→現存価格が特別受益か
・相続開始時の相場が、特別受益
→受遺者の行為によらない時は、現存価格が特別受益(民904)
349(相続)
特定遺贈を受けた相続人
→法定相続分に達するまで他の相続財産を取得可能か
・もちろん取得できる
350(相続)
特別受益者
→法定or指定相続分の価額を超える
→返還義務あるか
・ない
→相続分が受けられないだけ(民903Ⅱ)

各論(351~360)

No論点整理
351(相続)
被相続人、遺言によって、特別受益の持戻し免除可能か
・可能(民903Ⅲ)
352(相続)
婚姻していないE
→特別寄与分を受けること可能か
・不可
→特別寄与分は相続人のみ
353(相続)
特別寄与分
→家裁の協議が必要か
・必ずしも家裁の協議扶養
→協議が整わない時(民904の2)
354(相続)
相続開始後、遺産分割前
共同相続人Aから相続財産中の甲不動産の権利を第三者Bが譲り受けた
→Bは、遺産分割手続き経ることなく、共同相続人に対して共有物分割請求可能か
・可能(判例)
355(ふーん程度の理解)(相続)
共同相続人の一人から共有持分を譲り受けた第三者
→共有関係解消において、協議が整わない
→遺産分割ではなく、共有物分割を裁判所に請求必要か
・必要
356(相続)
A死亡、相続人BCD
→相続開始後、遺産分割前に共同相続人Dが、第三者Eに相続分全部を譲渡
→BorCがDに取消権の行使をしない限り、Eは遺産分割手続の当事者
→BC間で遺産分割協議が整わない場合、家裁に遺産分割の調整or審判を申し立てることができる
・そのとおり
→第三者に譲渡可能
→Eは遺産分割当事者になるが、遺産分割協議には参加できない
→相続人ではないから
357(相続)
共同相続人の一人が遺産分割前にその相続分を第三者に譲渡
→遺産分割終了までいつでも、価格及び費用を償還可能か
・1ヶ月以内(民905)
358(相続)
相続人の一人が債務を相続する遺産分割協議
→債権者は、他の相続人に対して債務履行請求できないか
・できる
→貧乏人が債務を負担する協議がされては、債権者としてはたまったものではない
→債権者の承諾必要
359(相続)
A死亡、相続人BCD
→相続開始後遺産分割前にB死亡
→Aの遺産以外相続分以外に固有財産なし
→Aの遺産に対しBの相続分はAの遺産を取得するという抽象的な法的地位にすぎない
→遺産分割対象となる具体的な財産権ではない
→CDは、遺産分割手続によらないで、法定相続分の分割割合に応じてBの相続分を承継
・遺産分割手続必要
→Bの共有持分権があるため、遺産分割手続を必要とする
360(相続)
株式は、相続開始時に分割割合に応じて取得することになるので、遺産分割対象とならないか
・なる(判例)
→現金と同じ

各論(361~370)

No論点整理
361(相続)
遺言により、AB相続分を均等と定める指定あり
→遺言執行者なし
→AB間の協議で、指定と異なる割合による遺産分割可能か
・可能
→遺言執行者がいないので、権限は残り、全員で分割割合を全員で実施するので、OK
362(相続)
被相続人が遺言で相続開始の時から5年超えない期間、遺産分割を禁ずること可能か
・可能(民908Ⅰ)
363(相続)
遺言による遺産分割禁止
→特定の遺産に対しても、全体に対しても可能か
・可能
364(相続)
遺言により遺産分割禁止
→共同相続人全員の同意があれば、禁止期間内に分割可能か
・不可
→遺言による場合、遺言執行者の差雨があれば、相続人の全財産の処分権を失うため、遺産分割できない
365(相続)
共同相続人の協議により遺産分割禁止
→共同相続人全員の同意
→禁止期間内でも分割可能か
・可能
→相続人間の決め事、相続人間で覆せる
366(相続)
共同相続人協議により遺産分割禁止
→禁止期間経過後、直ちに分割必要か
・不要
→更新も可能だから、即分割する必要なし
367(相続)
家裁の審判による分割禁止
→特別の事業がある場合に限り
→期間指定可能か
・可能
→特別の事由がある時に限る(民908Ⅳ)
368(相続)
家裁による遺産分割禁止
→禁止期間を定める必要あるか
・ある
→特別事由のある時に限っているので、期間の設定必要
369(相続)
家裁の審判により分割禁止
→遺言執行者及び共同相続人全員の申立て
→分割禁止の審判の取消さなければならないか
・事情の変更があるときのみ
→家裁の審判の分割禁止は、特別事由のある時のみのため
→取消しの申立てを却下する審判に対して即時抗告が認められる
370(相続)
甲不動産を共同相続人Aに相続させる旨の遺言
→遺言分割の方法の指定に当たる
→遺産分割手続必要か
・不要

各論(371~380)

No論点整理
371(相続)
遺産の範囲について民事訴訟の解決前に、遺産の範囲を家裁が審判し、それを前提に遺産分割の審判可能か
・可能
372(相続)
ABはCの子
→C死亡
→A単独所有の遺産分割協議
→Bが単独所有の登記
→これをAから買い受けたDはBに対して、所有権移転登記の全部抹消請求可能か
・可能
→Bは権利がないので、登記は無効
→DはBに対して全部抹消請求可能
373(相続)
相続開始後、共同相続人の一人からその持分の譲渡を受け、登記を経た第三者
→その後に遺産分割協議により、不動産の所有権全て取得した共同相続に対して、自己の持分主張可能か
・可能
→第三者の権利を害することできない(民909)
374(相続)
父死亡後に子から提起した認知の訴えにより、父子関係確定
→相続人間において成立していた遺産分割の効力失うか
・失わない
→価額のみによる支払い請求権(民910)
375(相続)
共同相続人AB間、遺産分割協議成立
→協議によりAが負担した債務をBに履行しない
→Bは債務不履行を理由として協議の解除できないか
・できない(判例)
→解除を認めてしまうと、遺産分割が遡及してしまい、法的安定性を害するのでダメ
376(相続)
共同相続人間でした遺産分割協議
→合意解除して、新たな遺産分割協議可能か
・可能
→全員で遺産分割協議をし直すから
→Q375は、一方のみの理由で解除できるかという問題
377(相続)
共同相続人間でした遺産分割協議
→一部修正可能か
・可能
→全員合意の上で、修正するのは可能
378(相続)
17歳男子
→単独で有効に相続の限定承認可能か
・不可
→相続の限定、放棄
→財産法上の行為能力必要
→未成年者できない
※限定承認:家裁への申述要する
379(相続)
相続放棄
→相続開始前でも家裁の許可を得れば可能か
・できない
→相続の承認・放棄の熟慮期間の起算点は相続開始を知った時点
※遺留分の事前放棄(民1049Ⅰ)は事前放棄可能
380(相続)
相続放棄に条件を付すこと可能か
・不可
→単純である必要あり

各論(381~390)

No論点整理
381(相続)
甲死亡、相続人ABC
→Aが自己のために相続開始したこと知った時から3ヶ月経過
→BC相続放棄できないか
・できる
→各相続人ごとに、知った時は進行する(民915Ⅰ)
382(相続)
推定相続人
→相続開始前で、家裁の許可で相続放棄可能か
・不可
→起算点は、相続開始を知った時から
→相続開始後でないと放棄できない
→遺留分の事前放棄とのひっかけ
383(相続)
相続の承認・放棄の3ヶ月の起算点
→相続人が相続財産が全く存在しないと信じて、そう信じる相当の理由がある場合
→相続人が相続財産の全部もしくは一部の財産を認識した時or通常認識することができるであろう時になる
・そのとおり(判例)
384(相続)
甲乙間、子丙
→丙丁間、子戊
→甲死亡、相続承認・放棄しないで丙死亡
→戊は、丙が死亡した時から3ヶ月以内に甲からの相続承認・放棄をしなければならないか
・相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月(民916)
→丙の死亡時からではない
385(相続)
A死亡、B相続人
→承認・放棄しないでB死亡
→Bの相続人C、Aの相続放棄後、Bの相続放棄可能か
・可能(判例)
→AB格別に承認・放棄する機会は保障されている
386(相続)
甲死亡、相続人子ABC
→承認・放棄しないでA死亡
→Aの相続人X
→AX間相続放棄後、甲A間相続承認可能か
・できない(判例)
→XはAX間で相続放棄
→Xは相続人ではなくなり、権利を失う
→甲A間の承認できない
387(相続)
相続放棄をした者
→自己のために相続開始したことを知った時から3ヶ月以内
→相続放棄撤回可能か
・不可(民919Ⅰ)
388(相続)
共同相続人の詐欺により相続放棄した共同相続人
→家裁への申述により、放棄の取消し可能か
・可能(民919Ⅳ)
389(相続)
脅迫により相続放棄した者
→相続放棄を取り消す場合
→家裁への申述必要か
・必要(民919Ⅳ)
390(相続)
錯誤により家裁へ相続放棄の申述した相続人
→自己のために相続開始を知った時から3ヶ月経過後
→取消し主張できないか
・できる
→3ヶ月制限なし
→追認可能な時から6ヶ月
→相続承認・放棄の時から10年

各論(391~400)

No論点整理
391(相続)
未成年者が相続の承認・放棄
→法定代理人の同意又は代理によることが必要か
・必要
→相続承認・放棄:財産法上の行為
→法定代理人の同意・代理によることが必要
392(相続)
未成年である相続人の親権者が相続財産の建物を売却
→相続人は単純承認したものとみなされるか
・される(民921Ⅰ)
→未成年者は法定代理人の同意・代理によることが必要だから
393(相続)
相続人が相続財産である建物の賃借人に対して、賃料の支払い請求
→単純承認したとみなされるか
・みなされる(判例)
→賃料の請求、処分とみなされる
394(相続)
甲死亡、相続人ABC
→Bが自己のために相続開始知りながら、相続財産の建物を放火し焼失→Bは単純承認したとみなされるか
・みなされる(判例)
→放火、処分とみなされる
395(相続)
相続人、相続財産である不動産の不実の登記名義人に、持分権に基づく登記の抹消手続訴訟を提起
→相続放棄できないか
・できる
→保存行為だから(民921Ⅰ①但書)
396(相続)
相続人が、相続財産である建物の不法占拠者に明渡請求
→単純承認とみなされるか
・みなされない
→保存行為(民921Ⅰ①但書)
397(相続)
相続人、相続財産の一部である建物を第三者に5年間の賃貸
→単純承認とみなされるか
・みなされる
→3年を超えた、5年の賃貸だから(民921Ⅰ①但書)
398(相続)
相続人が、相続財産を処分
→被相続人が死亡したこと知らず、予想もしていなかった
→単純承認とはみなされないか
・みなされない(判例)
399(相続)
相続人が相続の放棄後、相続財産を処分
→単純承認とみなされるか
・これだけではみなされない
→私(ひそか)に消費
→「相続債権者の不利益となることを承知の上で」
→承知していない場合には、単純承認とみなされない
400(相続)
限定承認
→相続人が家裁へ申述必要か
・必要(民924)