という疑問にお答えしたします。
結論:セルフチェックのレベルを上げる(事前)
ミスをなくすには、これに尽きると思います。
セルフチェックは、誤字脱字などのチェックをすることだけではなく、それ以外にも、チェックすべき事項は沢山あります。
私が意識しているセルフチェック事項のまとめてみました(やりきれているかは別ですが…)
ちなみに、このレビューポイントは、私がレポート作成で、上司から頂いた大量のダメ出しポイントをもとに、どうやったらその指摘を出されずに済むかを検討した結果。
なお、ビジネス文書作成を前提としている点にご留意ください。
【セルフチェックリスト】
- 誤記の確認
・誤字脱字がないか確認
・ですます調などの統一確認
・数値の符号確認 - 整合性確認
・書類間(他のページ)の整合性確認
・数字の水準感確認
・発見したミスと同じようなミスを、他でやっていないか確認 - 理解の確認
・分析に利用した数値の作り方の確認
・理解があいまいな箇所がないか確認 - ネクストステップの確認
・分析結果が、次にどのように利用され、その際に必要な情報は載っているか
で、これをするとどうなるのかというと、
自分が作成した書類の、文章や数字に対する理解がより高まり、結果としてミスが減る。
セルフレビューって、自分が作ってるから、わかってる気になっていて、単純に読み返すだけだと、あんまり、レビューにならないんですよね。それこそ、誤字脱字ぐらいしか発見できないorz
でも、そもそもレビューって、その文書が正しいかを確認する作業ですよね。
なので、誤字脱字や、ですます調という点ももちろん大切ですが、そもそもの内容の確認という点をしっかりレビューするのが一番重要。
上記チェック項目の中で、個人的に大事と思っているポイント。
分析に利用した数値の作り方の確認
これ地味に、超大切。作ってる時から、意識する必要があることではあるけど、案外、作業していると意識が薄くなってしまうポイント。
自分の使っているデータが、デタラメなデータだと、それに基づき出てきた結果は、何の意味もない。だから、常に自分が依拠している数値を意識する必要がある。
理解があいまいな箇所がないか確認
自分で文章を作成しているが、理解が完璧かというと、案外そうでもない。少なくとも、私はそうである。
理解不足を見つける方法は、永野裕之氏の『東大教授の父が教えてくれた頭が良くなる勉強法』にある、「一人授業」が一番はやい。
これは、言葉通り、自分が一人二役(先生と生徒)を演じて授業をすること。つまり、一端自分が作成した文書を妄想上の上司・またはお客様に対して、説明するのである。
やってみるとわかるが、案外すんなり説明できなかったり、また、あれ、これ本当にこうだったっけなどと疑問が生じる。そしたら、その疑問点を再度確認、または調べ、理解を高めるのである。
因みに、永野氏が東大に合格するために実施した方法で、永野氏は、受験勉強のために黒板を家に買ったとのこと…ぱねー。
さらに、そこでの注意ポイントは、面倒くさがらず、一つずつ丁寧に確認する‼
私の経験上、だいたいできたと思ったときは、大抵できてない。必ずといっていいほど、判断や理解が甘いところがある。
レポートなどは、大量の情報をもとに作成するため、判断することが大量にある。だから、そもそも判断が甘いところがでてきてしまう可能性が高い。
そうである以上、レビューをする際は、判断が甘いところがある前提で、自分の判断は適切だったかという視点をもとに、一つずつ潰し込む意識が重要。
このように、浮かんだ疑問を丁寧に確認していくことで、自分が作成した文書に対する理解が高まり、土台が強固になっていく感覚がわかるだろうか。つまり、セルフチェックは、自分の作成した文書のレベルをより高める方法の一つと位置付けられる。
ミスと向き合う(事後)
ただ、上記セルフチェックを実施しても、残念ながらミスは生じるものである。というか、人がやっていることだから、ミスは完全にはなくならないと思っている。
ミスをした時は、すごく嫌な気分になったり、怒られるのやだなとか、この仕事向いていないなとか、感情的になってしまうかもしれません。
が、ミスしただけでは、死ぬわけではない。むしろ、ミスを経験した、非常に貴重な人材になったと考えるべき。そう、ミスをした人はその経験を次に活かすことができるのだから。
人間はミスにより成長するのである(参考図書:著野崎昭弘『人はなぜ、同じ間違いをくり返すのか』)とにかく、ポジティブに。
そして、次に活かすための考え方は、永野数学塾塾長永野氏の、以下の言葉に集約されている。
大切なのはできなかった問題を通して、本番の試験で解くであろう試験問題(未知の問題)に対処する力をいかに育むか
そして、その方法は、永野氏は、物事を俯瞰し、抽象化(言語化)することと述べている。
その経験(ミス)を活かすためには、その経験(ミス)と向き合い、徹底的に原因を考え、原因を抽象化(言語化)するのである。
で、原因を追究する具体的な方法は、トヨタでおなじみの「なぜ」を5回繰り返えす方法を使えばいいと思っている(参考図書:船井総研役員・唐土新市朗氏著の『トヨタの反省力』)。
やり方自体は、読んで字のごとく、なぜを5回繰り返すだけ。そして、5回も深堀するからこそ、真の原因を突き止めることができる。
また個人的に、この方法のいいところは、真の原因追及ももちろんだが、5回もミスに向き合い、原因を考えることだと思っている。
一番重要なのは、ミスを次に活かすこと。そのためには、その原因を自分なりに理解しない限り、今後に活かすことは到底できない。原因に向き合う機会が多いほど、ミスを経験として自分の中に取り込むきっかけを作ってくれるのである。
Let’s why‼
ミスを忘れないようにする(事後→事前)
ミスをした時に、徹底的に原因を追究することで、ある程度記憶には残るが、やはり、実際に実行する際に、そのミスからの教訓をいかせないと意味がない。
あまり意識しなくても、覚えてらえれる人はいいが、ミスして大きなショックを受けたとしても時間が経つと薄れてしまう…私は…
なので、ミスの内容、それに対する対策を、ノート、PC、スマホ等に残しておくのがいいと思う。ちょくちょく見ることができる方法がベスト。
この、ちょくちょく見るというのがポイント。
なぜなら、実際に行動する時に忘れていたり、急な要件対応が入って、焦っていたりすると、同じミスをしてしまいやすい。
なので、失敗の内容を少なくとも頭には入れておく必要がある。本来は、その教訓を使うことで、自分の体に染み込ませるのでしょうが、使うまでの期間は、覚えておくしかない。
次に活かす意識を持ち続けるためにも、ノートに書き、見て、日頃から思い出しておくことが重要。
ちなみに、使うノートだけど、しっかりしなきゃという意を込めて、ちょっと高め目のモレスキンのノートA6方眼を使うと、長続きしやすいんじゃないかな…
・・・そう思ったのは私です。なので、私はこれを使っておりやすw
まとめ
私の経験上、「多くのケアレスミスは、面倒くささから生じる」と思っている。
やはり、チェックすることは、面倒ですよね。だから、実施せずに、上司に提出し、ミスが発覚する。
発覚すれば、まだいいが、気付かず、そのままお客様に提出し、その後ミスが発覚した場合には、かなりの痛手となる。
確かに、誤字脱字などのチェックだけだと、面倒に思うかもしれないが、実は、セルフチェックというのは、誤字脱字のチェックだけではない。自分が作成した文書の内容を、ブラッシュアップさせる意味でも大変重要なのだ。
と自戒を込めて。
ミスに関して大それたこと書いてきたが、このブログにもミスがたくさんあると思っている。というか、毎日ミスしておりやすが、少しでもミス対策の一助となれば…
同じミスを繰り返す方、間違うってわかっていても間違っちゃう方、これから、ミスを事前に無くしている感覚をもち、前に進んでいる、ポジティブな気持ちのいい人生を送りたい方、是非、参考図書をご覧ください。
【参考図書】
- 『人はなぜ、同じ間違いをくり返すのか』著:野崎昭弘氏 ブックマン社
- 『トヨタの反省力』著:唐土新市朗氏 リンダブックス
- 『東大教授の父が教えてくれた頭が良くなる勉強法』著:永野裕之氏 PHP